学習会「阪神大震災での遊び場づくりの実践に学ぶ」の内容
 私たち大人は、多かれ少なかれ自らが信じる既成の価値基準に縛られ、その色眼鏡を通した世界で生きています。そこでは価値の高いとされるものごとが求められ、価値の低いとされるものごとは差別されたり排除されます。しかしながら、こういった既成の価値は、あくまでそれを信じている大人たちにとってのみ意味があるのであって、それを信じていない子どもたちにとっては、ただの束縛でしかありません。そしてこのような既成の価値を無理に押しつけられたとき、子どもたちは大人たちに反発したり、関係を断ったり、表面的には従いつつも内面では心を閉じてしまったりします。
 子どもたちは、日々遊ぶ中で、このような既成の価値に縛られない今ここで快いと思うものごとをみつけ、それらによってかたちづくられた自分の世界を築き、表現していく力を持っています。そして、このように快い世界を新たに築いてく子どもたちの遊びは、様々なものが失われてしまった被災地において、子どもたちを癒し支えていく可能性をも秘めているのです。
 天野さんはこのような子どもたちの遊びの力の意味や可能性について、様々な具体例を通して分かりやすく伝えてくれました。
参加者からの声